銀行にリスクを取らされた高齢者について考える(1)
- 2012/10/01
- 07:35
投信販売について、高齢者が銀行にカモられまくっているようです。
YOMIURI ONLINE 2012/09/26からの引用
水瀬ケンイチさんの梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)に紹介されていた記事を読んで知ったのですが、おばあちゃんっ子の私としてはなんとも腹立たしい思いがしました。
特に最近バンガードの素晴らしさについての記事を沢山拝見することが多かったため、銀行の体たらくっぷりが余計に際立ちました。
営業をかける相手も「金がないがリスク許容度の高い」若者ではなく、「金はあるがリスク許容度の低い」高齢者です。資産形成を勧めるなら若者だろ?
しかし、ちょっと調べたら分かりそうなものなのに、なぜ高齢者は銀行で投資信託を買ってしまうのでしょうか?
うーむ、分からん。
直接高齢者に聞くわけにもいきませんので、原因について私の周りにいる人間をベースに仮説を立ててみました。
YOMIURI ONLINE 2012/09/26からの引用
<投信販売 苦情1800件…60歳以上8割>
昨年度に国民生活センター(東京)に寄せられた相談件数は過去最多の約1800件で、今年4~6月も300件に迫っており、昨年同期の約180件に比べて1・6倍のペースだ。低金利が続く中、高齢者が銀行から「預金より有利」と勧められ、元本割れするケースが目立つ。
水瀬ケンイチさんの梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)に紹介されていた記事を読んで知ったのですが、おばあちゃんっ子の私としてはなんとも腹立たしい思いがしました。
特に最近バンガードの素晴らしさについての記事を沢山拝見することが多かったため、銀行の体たらくっぷりが余計に際立ちました。
営業をかける相手も「金がないがリスク許容度の高い」若者ではなく、「金はあるがリスク許容度の低い」高齢者です。資産形成を勧めるなら若者だろ?
しかし、ちょっと調べたら分かりそうなものなのに、なぜ高齢者は銀行で投資信託を買ってしまうのでしょうか?
うーむ、分からん。
直接高齢者に聞くわけにもいきませんので、原因について私の周りにいる人間をベースに仮説を立ててみました。
仮説1 遠くの人の合理的な意見よりも、近くの人の間違った意見を信じてしまう。
老若男女問わず、こういう人って非常に多い。
「合理性」「具体性」「効率性」ではなく、「空気」「義理」「印象」を重んじる人。
この手の人は基本的に”善人”が多く、個人的に付き合う分には好きです。
しかし、お金が絡んでくる場合には、正直「カモ」になりやすい。
そのため、「知り合いの○○さんのお勧めだから」とか「しつこく頼まれたから」いう理由だけで高額な商品に手を出してしまいます。
そういう人に対して書籍やブログでいくら正しい意見を啓蒙しても、果たしてどれだけ受け入れてもらえるのか?
仮説2 周りに失敗している人がいない。
もし、銀行で扱っているのが「個別株」や「商品の先物」だったら?
「○○さんが株で大損した」という事例(長く生きていれば一度や二度聞く機会があるはず)や、
創作作品に出てくる「小豆の先物取引に入れ込み借金を重ねるダメ夫」みたいなのをイメージできる分、
投資を思いとどまる人は増えるのではないでしょうか?
しかし高齢者にとって「投資信託で失敗した」という事例を聞く機会はきっと少ない。
ましてや「ハイイールド債を豪ドルでヘッジする毎月分配型の投資信託」なんて。
このため、投資することの怖さを具体的にイメージできてないかもしれません。
もちろん、販売側からリスクの説明はあるのでしょう(していないなんて言わせませんよ)。
しかし、言葉で説明されても具体的にイメージできなければ意味はありません。
元本割れの確率を竜巻で自宅が倒壊するくらいの確率で見積もってしまっている恐れもあります。
仮説3 金融商品の良し悪しを見分ける基準がない。
何も知らない人にとっては、販売手数料3%や信託報酬1.5%の高さが分かりません。
「そんなものか」と思ってしまいます。
また、資産をどうやって配分するかの基準もないため、単一のアセットクラスやファンドに全額を突っ込んでしまいがちです。
上記で述べたことはあくまで仮説であるため、現実とは大きくかけ離れている可能性も十分にあります。
でも、「投資信託」を「生命保険」や「マイホーム」に置き換えてみると、皆さんの周りにも、こういう人って意外と多いのではないでしょうか?
次回は、そんな状況に対して自分は何ができるかを考えていきたいと思います。
※当然ですが、全然大したものではないですよ。いいアイデアならすでに他の人が考え、実践しているはずですから。一応念のため。
老若男女問わず、こういう人って非常に多い。
「合理性」「具体性」「効率性」ではなく、「空気」「義理」「印象」を重んじる人。
この手の人は基本的に”善人”が多く、個人的に付き合う分には好きです。
しかし、お金が絡んでくる場合には、正直「カモ」になりやすい。
そのため、「知り合いの○○さんのお勧めだから」とか「しつこく頼まれたから」いう理由だけで高額な商品に手を出してしまいます。
そういう人に対して書籍やブログでいくら正しい意見を啓蒙しても、果たしてどれだけ受け入れてもらえるのか?
仮説2 周りに失敗している人がいない。
もし、銀行で扱っているのが「個別株」や「商品の先物」だったら?
「○○さんが株で大損した」という事例(長く生きていれば一度や二度聞く機会があるはず)や、
創作作品に出てくる「小豆の先物取引に入れ込み借金を重ねるダメ夫」みたいなのをイメージできる分、
投資を思いとどまる人は増えるのではないでしょうか?
しかし高齢者にとって「投資信託で失敗した」という事例を聞く機会はきっと少ない。
ましてや「ハイイールド債を豪ドルでヘッジする毎月分配型の投資信託」なんて。
このため、投資することの怖さを具体的にイメージできてないかもしれません。
もちろん、販売側からリスクの説明はあるのでしょう(していないなんて言わせませんよ)。
しかし、言葉で説明されても具体的にイメージできなければ意味はありません。
元本割れの確率を竜巻で自宅が倒壊するくらいの確率で見積もってしまっている恐れもあります。
仮説3 金融商品の良し悪しを見分ける基準がない。
何も知らない人にとっては、販売手数料3%や信託報酬1.5%の高さが分かりません。
「そんなものか」と思ってしまいます。
また、資産をどうやって配分するかの基準もないため、単一のアセットクラスやファンドに全額を突っ込んでしまいがちです。
上記で述べたことはあくまで仮説であるため、現実とは大きくかけ離れている可能性も十分にあります。
でも、「投資信託」を「生命保険」や「マイホーム」に置き換えてみると、皆さんの周りにも、こういう人って意外と多いのではないでしょうか?
次回は、そんな状況に対して自分は何ができるかを考えていきたいと思います。
※当然ですが、全然大したものではないですよ。いいアイデアならすでに他の人が考え、実践しているはずですから。一応念のため。
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