『つみたてNISA早わかりガイドブック』について
- 2017/09/24
- 08:52
金融庁が作成した投資未経験者、投資初心者向けの資料『つみたてNISA早わかりガイドブック』が個人的にとても良くできていると思うので、疑問や改善してほしい点と共に紹介いたします。
資料:つみたてNISA早わかりガイドブック
▼非常に良い点
1)文字数が少ない。
2)難しい言葉を使っていない。
3)堅苦しさの無い色合い、レイアウト。
4)投資の知識と、それに対しつみたてNISAではどうフォローしているかが記載されている。
5)キャラクターがユルさを狙っていない。
いかにして投資初心者に手を取ってもらうか、読んだもらうかについてとても良く考えられた資料です。とにかく簡単で分かり易い。
意見交換会では「ドルコスト平均法という言葉も説明した方がよいのでは」という意見もありましたが、私はそうは思いません。余分な用語よりもまずは概念。
そして、それに対してつみたてNISAが制度としてどうフォローしているかについても書かれているのがよいと思いました。
▼改善したほうが良い点、疑問点
1)「つみたてNISAでは」の部分にもう少しだけ紙面を割いてほしい。
せっかく制度でフォローしているのだからもう少しだけアピールしてもいいのでは?
2)ニイサくんよ、君の胸のモニターの2本のチャートの意味は何だ?(P.1)
たぶん白がニイサくんの運用成績。赤は、、、、ベンチマーク?
「俺の運用はベンチマークを遥かに上回っているぜ」というアピール?

(金融庁作成 つみたてNISA早わかりガイドブックから一部抜粋)
3)回すな、リンゴを。持て、複数のカゴを!(P.5)
投資先の分散について学ぼうのくだりのイラストです。
分散について語るなら、絶対に複数のカゴを持たせるべきです。
回すなよ、リンゴを。落とすぞ。あと、回転売買を連想させるぞ。

(金融庁作成 つみたてNISA早わかりガイドブックから一部抜粋)
4)手数料の影響について、例に出すなら1.5%と2.5%ではなく、もっと低い値を!(P.7)
コストの大事さを問うのであれば、0.5%と1.5%の比較もしくは1.0%と2.0%との比較にするべきでしょう。
これだけ見ると信託報酬1.5%も悪くない(標準?)みたいな捉え方をされかねません。
高コスト=悪ではありませんが、投資初心者に対してはもっと低い値をアンカリングしてくべき。
ちなみに、この意見、意見交換会で直接金融庁今井氏に言ってみました。
「あくまで参考として」とのことでした。

(金融庁作成 つみたてNISA早わかりガイドブックから一部抜粋)
5)へえ、使うんだ、PC。できないんだ、自分で。(P.7)
自分で通信、できないんすね。

(金融庁作成 つみたてNISA早わかりガイドブックから一部抜粋)
6)受け取ってるよね、分配金。(P.8)
その左手のプレゼント、分配金だよね。今から返しに行くんだよね。

(金融庁作成 つみたてNISA早わかりガイドブックから一部抜粋)
▼まとめ
色々意地悪な意見を書きましたが、とても親しみやすく、いい資料だと思いますよ。
続編も期待しています。
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