指摘される問題点と提案される解決策は分けて考える
- 2015/04/12
- 08:14

本職で、システムを作る会社と接することがたま~にあります。
セミナーなんかに行ったりすることもあります。
セミナーに行くと、こんな感じのプレゼンが待っています。
「あなたの会社でこんな困った問題がありませんか?」
「解決すると、こんないい環境になりますよ」
「そこで、我が社のこの製品です。」
流れとしては、スムーズなのですが、こんな風に思っちゃうこともあります。
「あなたの会社でこんな困った問題がありませんか?」
⇒ うんうん。あるある。
「解決すると、こんないい環境になりますよ」
⇒ そうだよね。解決しなきゃね。
「そこで、我が社のこの製品です。」
⇒ うおっ、値段高っ!そもそも解決できるかわかんないし、代替手段もありそうだぞ。
定番のパターン
① 問題点や困っていること、不安なところの指摘、洗い出し
② こうなったらいいよね、こうしたいよねなど、理想や目標を提示
③ 解決策として、(主に自社に関係のある)商品・サービスを提案
本当によくあるパターンです。
もちろん、これ自体は、別に悪いことありません。
ただ、上の②と③との間に大きな開きがある場合も多々あります。
「それもひとつの解決方法かもしれないけど、他にもいい方法がありそうだよね」みたいな。
金融商品でも、、
自分が実際に見聞きしたものでも、この手の「もっと他にいい解決策がありそう」な提案は沢山あります。
「老後が不安ですよね。年金もあまり期待できませんよね」 (うんうん。)
「ゆとりあるリタイア生活を送りたいですよね」 (そうだよね。)
「そこで、海外のヘッジファンドを利用し、毎年10%増やしましょう」 (えっ?)
「年金だけじゃ物足りないですよね」 (うんうん。)
「預金を取り崩さずに、年金の不足分を補いたいですよね」 (そうだよね。)
「毎月分配型投資信託を使って、分配金を年金の足しにしましょう」 (えっ?)
「今の時代、なかなか給料上がらないですよね」 (うんうん。)
「本業以外からもお金が入ってくると助かりますよね」 (そうだよね。)
「そんなあなたには、不動産投資。金持ち父さんになりましょう」 (えっ?)
「自分に万が一のことがあった場合、家族を残したくないですよね」 (うんうん。)
「家族を守りつつ、老後にも備えたいですよね」 (そうだよね。)
「そこで今回ご提案するのは、こちらの終身保険。これで両方に備えられます」 (えっ?)
「お子さまの教育資金にはこんなに沢山のお金が必要です」 (うんうん。)
「大学進学までにこれくらいは貯めておきたいですよね」 (そうだよね。)
「我が社の学資保険を利用し、資金を貯めましょう」 (えっ?)
「終身保険を学資保険の代わりとして利用するのもお勧めです」 (えっ?えっ?)
とまあ、いろいろ。
もちろん、ここで挙げた商品が一概にダメという訳ではありません。
が、それぞれのリスクやデメリットを把握せずに購入することには反対です。
それが唯一の問題解決方法だと思ってしまうのも勿体無い。
まとめ
問題を抱えていたり、不安を持っていたりする場合、提案される解決策に飛びつきたくなるものです。
特に自分がその分野に明るくない場合は、勉強することの面倒臭さと相まって、その解決策以外が目に入らなくなってしまいがちです。
かくいう私も、ヘッジファンドを買いに証券会社に出向いたり(結局は買いませんでしたが)、REITの毎月分配型投資信託を保有し、分配金=その月の家賃と勘違いしたり、という思い出すだけで赤面してしまうような黒歴史があります。
解決策が提案されたら、まずはそのデメリットを調べてみるのが良いのかもしれませんね。
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