自社の持株会の加入で迷った話
- 2015/03/07
- 08:10

今日は、自社の持株会の加入で迷ったというお話です。
先日、鬱陶しいくらい飛んでくる社内メールの1つに「自社の持株会が始まったので加入してみませんか?」というものがありました。
普段は「自社株に投資?賛成出来ないな」などと思っている私。
でも、なんとなくメールを開き、資料を読んで、悩んでしまいました。
入れよという圧力にではありません、条件にです。
基本的には消極的です。
私は以下の理由で自社株の保有には消極的です。
理由① 投資方針に馴染まない
私の投資方針は、「自分の意志を極力排除して長い間相場に居続けること」です。
自分の予想や気持ちが外れた場合、悔しさから誤った投資行動(負けを取り戻すためにリスクを拡大しすぎるとか)をしてしまう恐れが大いにあるからです。
自社株の保有はこれに反します。
理由② 分散が効かない(本業と投資成果の連動)
自社の業績が悪い時に、保有している自社株の評価も下がってしまう。
「今季はボーナス無しな」と「残業しちゃいかんよ」と「お前の株、半分に下がっちゃったね」が同時に押し寄せてくる。
これは怖いです。
理由③ 分散が効かない(銘柄の分散)
私がメインで投資を行っているVanguard Total World Stock ETF (VT)は、1本のファンドで6,973社(2015年1月末現在)の株式に投資を行うことができます。世界の株式時価総額に近い形の配分で保有できるのも魅力です。
関連記事:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の魅力と注意点
VTのおかげで広く薄く投資ができているというのに、ここに自社株をねじ込んでしまうのはいかがなものか。
そう、まるで上質の料理にマヨネーズをバーッとかけちゃうようなものです。
そう、新鮮なカツオの刺し身にマヨネーズをかけて召し上がるようなもので、、あっ、しまった。これは美味しんぼ3巻で主人公山岡士郎が宿敵海原雄山を唸らせた食べ方でした。
理由④ その他
各種手続きや売買が煩雑なこと、保有したら同じく保有している同僚の「今後の株価の値動きに関する予測や講釈」を聞かされる恐れがあること、保有に対する圧力も無いこと、などなど。
じゃあなぜ迷ったのか?
もうこれは奨励金の一言につきます。
私の会社の持株会では、従業員の拠出額に会社側が10%上乗せしてくれます。
この10%という数字はなかなかインパクトが大きい。
これが3%、5%ではピクリともしなかったでしょう。
しかし、2桁に乗っかってきたところで、私の心はぐらつきました。
「ただし利息はトイチ※」
「ま、萬田はん、10%て、そりゃ殺生でっせ」
「まるでいつかはゆかしやおまへんか」
「肝臓を売り払ってでも、きっちり返してもらいますよって」
「アカン、この人本気や」
などと、頭の中で禅問答ならぬミナミの帝王問答が展開されてしまいました。
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※正確にはトイチ(10日で1割)ではなく、1ヶ月で1割の奨励金です。
まとめ
やはり、持株会には加入しないことにしました。
最大の理由は、上でも挙げた「自分の投資方針に馴染まないから」です。
目先のお得感につられて投資方針を変えてしまうのは本末転倒です。
パーセンテージで考えると10%という数字は大変魅力的ですが、よくよく考えると、その10%も額でいったら大したことないことにも気がつきました。
モーニングなどが典型ですが、私が住む名古屋の人間はお得感に弱いと言われます。
私の親友にも、自慢をする時はいかにそれがよかったではなく、お得だったかという軸で語る人間がいます。
それをいつも少し冷めた目で見ていました。
さて今回、私、ちんあお、名古屋人。
普段は「投資には感情は不要」「アクティブに投資を行うには相当な覚悟が必要」などという主旨の発言をしておきながら、
みごとにぐらついてしまいました。目先のお得感に。
「あんま自覚しとらんかったけど、俺、めちゃめちゃ名古屋人だがや」です。
なんとも情けない話です。
今後は自分の投資方針をもっとしっか、、いや、でももしこれが50%の奨励金とか※100%の奨励金とか※となったらやはりまた悩むだろうなぁ。。
※ もし自分がブロガーとして本を出すことになったら級のありえない話です。
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