後田 亨
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 42,364
後田亨氏の「保険会社が知られたくない生保の話」を読みましたので感想を書かせてもらいます。
【注意】
実はこの本、今年のインデックス投資ナイトにて後田亨氏から直接頂いたものです。また私自身、保険選びにおいて後田氏の意見を参考にさせてもらった過去もあり、
私に強烈な「後田バイアス」がかかっている可能性があります。ご了承ください。
どんな本か?
とりあえず目次をご覧ください。
第1章 「日帰り入院」保障などいらない
第2章 テレビでオンエアされないホントの保険の話
第3章 保険は広く入らない・長く入らない
第4章 大手生保の管理職が入っていた保険
第5章 「先進医療特約」高額の給付は1万人に1人?
第6章 「資産形成」向け保険、銀行員やFPも言わない決定的なデメリット
第7章 数少ない「おすすめ」の保険は?
第8章 保険ビンボーを避ける3つの方法
第9章 保険販売員は売ったらほとんど退社する
終章 「相互扶助」の仕組みを利用するとき、心がけたい3つのこと
はい。こんな本です。
本の帯にあった「保険嫌いは意外に正しい」という文字が内容を上手に表しています。
日経新聞電子版に連載されていたもののまとめとあって、表現はマイルドです。
テレビCMと後田本
「日帰り入院も
保証保障。だから安心」、「先進医療もカバー」、「何歳からでも入れます」、「女性のための
保証保障が充実」、「様々なリスクに対応」、「老後の備えに」などなど。
テレビCMやパンフレット、保険販売員からよく聞かれる言葉です。
しかし、この本はそれらの”耳に心地よい謳い文句”に対して、「それ本当に必要なの?」ともの凄~~~く冷めた目で解説していきます。
これが面白い。あくまで表現は優しいのですが、「ああ、これはクソ商品だね」という著者の本音が見え隠れします。
また、保険との付き合い方についてスタンスが繰り返し主張されていることも、保険にあまり馴染みのない方(含む自分)にとっては基本を学ぶ意味で良いと思います。
誰が読むべきか
私自身、職場や友人内では「なぜだか知らないがお金関係に詳しい奴」という位置づけです。(←実際には詳しくない)
社内で唯一確定拠出年金の運用内容をいじったり、総務課に対して「マッチング拠出を導入してくれ」と要求したり、友人が相談したFPを徹底的に否定したりしたことが誤解の原因でしょう。
ということで周りの人間から「保険料が高い」等の話を振られくことがちょいちょいあります。
その場合、相手の家庭事情等を考慮し、この
保証保障は削っても構わないのではという旨のアドバイスをしたりもするのですが、これがなかなか。。
一度入った保険、一度付けた
保証保障・特約を外すことに対して強い抵抗を抱く人が少なくないのです。
「それは分かるんだけど、なんか怖くてね~」みたいな反応をされる方が多い。
中には解約に至ったケースもありますが、これは私が「ねえちゃん、この
保証保障内容だと2年に1度は女性の病気にかからない限り損でっせ~~っ!」と
萬田銀次郎並にまくし立てた結果です。
えっ?何?それは単に説明が下手だからだって??
うるさい!ウルサイ!!うるさーーいっ!!!
失礼しました。本題に戻ります。
さてこの本、すでに保険に頼りきっている人間にとっては、たぶんとっても耳が痛い内容です。
そのため、本に書いていることを冷静に受け止め判断するのは、結構ハードルが高い。
痛みに耐えられず拒絶する方もいらっしゃるでしょう。
そういう意味で、この本を読むべきは”これから保険に入ろうとしている人”と”周りからそういった相談をされる人”です。
これから保険に入ろうとしている人は、この本をヒントに無駄を削ぎ落とした保険を。
周りから保険の相談を受ける人は、この本で根拠を固め、ミナミの帝王で脅し方を学ぶのがよいでしょう。
後田 亨
日本経済新聞出版社
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