日経平均リンク債？何すかそれ？

2012/08/28
06:23

ＳＢＩ証券とマネックス証券のＨＰに何やら見慣れない債券が紹介されています。

①早期償還条項付ノックイン型日経平均リンク債（SBI証券）
②円建早期償還条項付参照株式株価連動社債（パナソニック株式会社）（マネックス証券）

特徴としては以下の事が謳われています。
・好クーポン（①年率3.4％、②年率6.5％）
・短期（①1年半、②1年）
・円建てなので為替リスクなし。
で、どちらにも「リンク」とか「連動」とかいう言葉が。

私は投資経験の浅い素人ですが、ヴァージンではありません。
いくらなんでも、これらの債券が怪しいものだということは分かります。
だって、債券なのに日経平均とか参照株式株価の言葉がでてくるなんて変！
それに、いかにもやらされてます的な損失の説明。

でも、リンク（連動）債って何でしょう？

日本証券業協会のHPにわかりやすい説明がありましたので引用します。
以下は日経平均リンク債の説明です。

引用
株価観察期間中に日経平均株価があらかじめ決められた水準以下となった場合、額面金額ではなく、日経平均株価の変動に連動して償還金額が変動することになります。なお、「株価観察期間中に日経平均株価があらかじめ決められた水準以下となること」を「ノックイン」いい、「あらかじめ決められた水準」のことを「ノックイン価格」といいます。

引用
通常、日経平均株価が一定水準（早期償還判定水準）以上となった場合は、債券が早期償還される「早期償還条項」がついています。

引用
＜注意すべき事項＞
ノックインした場合に日経平均株価に連動して債券の償還金額が変動するような日経平均リンク債については、ノックイン後の日経平均株価（最終評価日の株価）があらかじめ設定された日経平均株価を上回らないような場合、投資額を下回る金額にて償還されるため損失が発生します。さらに、日経平均株価が下落し続けた場合、投資額を大幅に下回る金額にて償還されるため損失が拡大します。また、債券に設定された仕組みによっては元金がゼロとなってしまう場合もあります。
日経平均株価の動向により、満期償還日より前に早期償還される場合があります。

つまりこういうことでしょうか？
「クーポン（保険料）を払っておくから、株価がドカ～ンと下がった場合には代わりに損を被ってね。」
「あと、逆に株価が上がった場合にはノックインする可能性も低くなるし、クーポン払うの勿体無いから解約（早期償還）するね。」

なるほど、って
「なめてるのか！都合良すぎるだろ！」

こういう事となると表面的な好クーポンも、高いのか安いのか分かりません。
恐らく、すご～く安いのでしょう。

それにしても、「債券」という言葉に含まれる「消極的」「安心」等のイメージを悪用し、ロクデモナイ金融商品を作るのには不快感を感じます。

どうでしょう？
今後「債券」という名称についても、シャンパンのように条件を満たさないとその名称を使えないようにしたら。
それ以外は債券の前に「悪魔の毒々」を付けるとか。

悪魔の毒々日経平均リンク債。

こうすれば、無垢な投資家も手を出さずに済むのでは？