
2013年1月12日に行われた
第5回 インデックス投資ナイト に初参加してまいりました。
毎年、他のブログでのレポートをありがたく拝見しておりましたので、今回は自分でレポートいたします。
イベントの進行はこんな感じでした。
① 投信ブロガーが選ぶ Fund of the year 2012授賞式
② I-1グランプリ2013お台場大会
③ 座談会 ファンドマネジャーがホンネで語る運用業界
さて、レポートの順番ですが、スミマセン。私は③から始めさせていただきます。
なぜなら書いたメモが余りに汚く、記憶の残っているうちに記事にしてしまわないと解読できなくなる可能性があるからです。
証拠を...

ねっ。
(別ページでバンガードの本社を「バ本」と略してありましたが、前後の文脈と記憶でなんとか分かりました。。危ない危ない。)なので、レポートの細かい箇所でも間違いがあるかも知れませんがどうかご了承を。
それでは、はじめます。
面白いですよ~(←自分の記事ではないので気楽)
座談会「ファンドマネジャーがホンネで語る運用業界」(1)
パネラーは以下の4名
丸山隆志氏 (日興アセットマネジメント 株式運用部長兼オルタナティブ運用部長)
新井和宏氏 (鎌倉投信 取締役資産運用部長)
内藤忍氏 (株式会社資産デザイン研究所代表)
山崎元氏 (経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員・マイベンチマーク代表取締役)
司会はカン・チュンド氏 (晋陽FPオフィス代表)
<以下敬称略>
カン : まずみなさまにしていただきたいこと。ドリンクの注文です。
山崎 : ハイボールを
内藤 : 生ビールを
新井 : とりあえずは生ビールを
丸山 : ジンジャエールを
カン : それではみなさん簡単に自己紹介を
丸山 :日興アセットマネジメントで日本株、オルタナティブ運用の部長をしております。
チームは40名。内訳はファンドマネージャー15名、アナリスト15名、アシスタント10名。
私たちの仕事は、
「人さまのお金を運用すること」
「信頼をしていただくこと」
「方針通りに運用すること」
新井 : 私どもの会社の運用部分は私一人。
一日の流れは、
出勤後、古民家である社屋の掃除
8:30から会議
9:00~10:00にオーダー
その後はいろいろ
内藤 : 1987年から14年ぐらいファンドマネージャーの仕事を行った。
シュローダーでは現在バンガードジャパン代表取締役の加藤隆氏と仕事をしたことも。
債券とグローバルアセットアロケーションを担当していた。
山崎 : 私は楽天証券の社員なので嘘をつくかも(笑)
13社中6社でファンドマネージャーを担当。
運用というものはポートフォリオが勝手に稼いでくれる。
あとは祈る。
運を用いると書いて運用。
運用は「いいわけのアート」
ファンドマネージャーというよりも営業部長といった感じの人間も多かった。
カン : 丸山さん、祈るってホントですか?
丸山 : いや、違う。祈るのは後。
山崎 : 鎌倉投信さんは結構祈ってる感あるよね。
新井 : 祈るよりも、まずは心を磨くことが大事。
丸山 : 祈る前にやることがいっぱいある。祈るのは最後の最後。
自分を信じ続けることが大事。
山崎 : 投げて信じると書いて投信(笑)。
カン : 一日の仕事が終わるのは何時ですか?
新井 : 特に決まってはいない。情報収集したり、あっちこっち飛びまわっている。
鎌倉にいるのは週一回くらい。
山崎 : じゃあ掃除も週一回?
新井 : あ、バレました(笑)
カン : インデックス運用のファンドマネージャーって何をしているのですか?
丸山 : まずはキャッシュのインアウトを確認。
速やかにフルインベストメント、速やかに現金化できるようにする。
日本株は楽だが、外国株は為替や休日の事を考慮しなくてはいけないため、大変。
内藤 : 10年前、バンガードの本社に行ったことがある。
バンガードのアクティブファンドは外注。
インデックスの運用については、なんだか原発のコントロールセンターの様だった。
10人くらいのチームはみんな、手は動かさずにモニターをじっと見ていた。
カン : アクティブの方が暇なのでしょうか?
新井 : 確かにインデックス運用は大変だった。
インデックスが変わった時のインパクトの事等を常に考慮しなくてはいけない。
それに比べて今は楽、いや、ゆったりと運用を行える。
カン : インデックスとアクティブ、運用チーム間は仲がいいのでしょうか?
丸山 : 悪くない。が、特に良くもない。
それぞれ感心の方向が違う。
アクティブは「いかにベンチマークやライバルに勝つか」
インデックスは「いかにベンチマークとの乖離を抑えるか」や「いかに売買コストを抑えるか」
なので、大引け前の14時~15時には席を外せない。
一方アクティブは午前中に注文を終え、午後は会社訪問したりしている。
カン : インデックスとアクティブ運用どちらが難しいですか?
新井 : どちらも同じくらい難しい。
山崎 : じゃあ、インデックスファンドって安くて良いものですね。いやあ、いいイベントだ。
カン : ベンチマークに勝つのは難しいですか?
丸山 : 難しい。
新井 : 難しい。本当に難しい。
内藤 : どれくらいインデックスとずらすかがポイント。
ただ、TOPIXの組入上位銘柄を敢えて持たないのは非常に勇気がいる。
しかし、TOPIXや日経平均を市場平均と考えるのは幻想。
新興市場の組み入れがなかったり銘柄数が少なかったりするため。
山崎 : 教授としての立場から述べると、とても難しい。
・6~7割のアクティブファンドは市場平均に負けること
・好成績のファンドが毎年入れ替わること
・良いファンドを事前に選べないこと
以上の理由で経済的な意思決定としてインデックスファンドを選ぶべき。
元ファンドマネージャーとしては、
年度ベースでベンチマークに負けたことはない。
マルチファクターモデルを利用していた。
しかし、それが継続すると思ったことは一度もない。
カン : 運用する立場として一括と積み立てとどちらが楽ですか?
丸山 : 違いはない。
フローが見えた方が分かりやすいが、突然入ってきても困ることはない。
カン : 解約は?
丸山 : 大規模の場合は、戸惑うといえば戸惑う。
新井 : 資金フローは大事。
下がった時に入金してもらえるのがありがたい。
その点ではお客さまの入金がパフォーマンスを良くする。
内藤 : やはり、安定的に入ってくるというのは大事。
山崎 : 入ってきた場合は気楽に対応できる。
解約の場合はマーケットインパクトを考える必要がある。
また、気分的にも買う方が良い。
カン : ファンドマネージャーは会社からどういう基準で評価されますか?
丸山 : ボーナスは実績がすべて。
アクティブファンドの場合は、
「どれだけベンチマークに勝ったか」
「どれだけライバルに勝ったか」
インデックスファンドの場合は、
「どれだけベンチマークとの乖離が少なかったか」
<その2へ続く>
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